概要

KIDから2006年にリリースされたPS2向けゴシックロマンスアドベンチャーゲーム

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自ら太刀を持ち戦う強くてカッコイイ主人公!

前作「水の記憶」から2年後の世界で、前作に登場した手塚京輔と同じ孤児院で育った柏木きら(※名前変更可)主人公です。主人公は、孤児ですが前向きでさっぱりした性格をしており、前作の主人公・白石陽菜が通っていた高校「尚和高校」に通っています。

本作には、九艘(くそう)と一謡(いちよう)、八咫(やた)という三つの一族が登場します。いずれも八尾比丘尼を始祖とする一族ですが、九艘と一謡は長きに渡り憎みあっていました。それら二つの一族は前作のある事件をきっかけにようやく歩み寄り、和平に向けて着々と前進しつつありました。しかしその陰で、八咫の一族が暗躍を始めていました。

ある日、同じ孤児院の卒業生である手塚京輔に誘われ一緒に訪れた森の中で古びた祠を見つけた主人公。導かれるようにその前に辿り着くと、扉が自然と開き、そこで一振りの太刀を見つけます。手にとった瞬間、太刀は鈍い色に光り、太刀に触れた主人公の手には不思議な形の紋様が浮かびあがり、“誰か”が語りかけてきます。
「夕日輝く者よ、聞きなさい。この太刀こそが、あなたを運命に導くでしょう。」

わけが分からないまま良くないことと思いつつも、なぜか側に置いておきたいと思いその太刀を持ち帰ってしまう主人公。この太刀を手に入れたことで三つの一族の争いに巻き込まれ、孤児である自らの出自を知り、大切な人を見つけていくことになります。

前作の主人公・白石陽菜は基本的に守られるタイプのヒロインでしたが、本作品の主人公は長年培った剣道の腕を活かして太刀を持って戦うヒロインです。

主な攻略キャラクターは7名おり、三つの一族のいずれかに属する形で分かれています。一謡側からは、主人公と同じく太刀の使い手であり前作のとある事件を起こした咎により地位をはく奪されている・設楽優(声:斎賀みつき)、一謡の郷の剣道場の師範代で前作に登場した明月圭の兄・明月涼(声:近藤隆)、一謡の当主の長男ながら前作のとある事件の咎により郷から放逐されている優の主・加々良水季(声:三浦祥朗)の3名が登場します。九艘側かは、尚和高校の生徒会長である事情から一謡を憎んでいる・安曇康秀(声:森川智之)、巫女の家系の跡取りながら遊び歩いている式部吉乃(声:岸尾大輔)の2名が登場します。八咫側からは八咫の一族の長である・遮那(声:小西克幸)とその弟の普賢(声:下野紘)の兄弟2名が登場します。

優と水季は前作のサブキャラクターで、本作から攻略キャラクターになりました。前作を知らなくても楽しめるようになっていますが、前作をプレイしていると、なぜ二人が一謡側で辛い立場に置かれているかを知ることができます。また、前作のクリアデータがあると、キャラクター毎のデータ引継ぎが可能で、引継いだ場合、本作中で引継いだキャラクターと前作の主人公・白石陽菜の恋愛模様を垣間見ることができるようになります。

前作があるため前作をプレイしていないと分からないことがあったり楽しめないかと言うとそんなことはなく、主人公自身「八尾比丘尼」や「三つの一族」について全く知らない状態なので、プレイする中で自然と情報を得て楽しんでいくことができるようになっています。(筆者自身も「水の旋律2〜緋の記憶〜」をプレイしてから前作「水の旋律」をプレイしました)

前作「水の記憶」をプレイ済だとファンディスク的な楽しみもありますが、本作単品でも十分に楽しめますので、伝承や伝奇もの、戦う主人公がお好きな方は是非プレイしてみてください!