概要

コナミデジタルエンタテインメントから2006年にリリースされたPS2向けシネマティック・アドベンチャーゲーム

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何を正義と思うか、誰を信じるかはあなた次第!

本作を語る前提としてまず語りたいのが、「シュトラール」という存在についてです。舞台は1930年代、ヨーロッパの大西洋に囲まれたとある美しい島国クーヘン王国です。そこでは、国政を「シュトラール」が担っており、その多くは「ローゼンシュトルツ学園」という全寮制の名門校の出身でした。家柄が良く、優れた頭脳を持ち、容姿にも恵まれた若きエリート達が集う「ローゼンシュトルツ学園」の中でも、特に優秀な男子生徒は「シュトラール候補生」に選出され、将来「シュトラール」として国政を司る人材候補生として国家を支えるための教育を受けることになります。

攻略キャラクターは全部で9名おり、シュトラール候補生であるオルフェレウス(声:櫻井孝宏)、エドヴァルド(声:関智一)、ルードヴィッヒ(声:関俊彦)、ナオジ(声:石田彰)、カミユ(声:保志総一朗)の5名に加え、謎の男性・アイザック(声:子安武人)や印象的な出会いをする青年・キリル(声:前田剛)、軍人のヴォルフラム(声:津田健次郎)、科学者であるジークリード(声:福山潤)も登場します。攻略キャラクターが9名も登場するというだけでも豪華ですが、更に豪華声優陣がフルボイスで声をあてています。

物語は主人公(名前変更可)がローゼンシュトルツ学園へ転入してきたところから始まります。最近ドイツからクーヘンへ来たばかりでまだクーヘンの国情にあまり詳しくない主人公ですが、一芸に秀でていたことからシュトラール候補生の補佐としてシュトラール候補生たちと関わっていくことになります。そしてむかえた卒業式の日、突如革命が起こり、主人公は誰を信じどのような行動をとるか、選択を迫られることになります。

攻略ルートは「革命」「中立」「レジスタンス」の大きく3つに分かれており、選ぶ選択肢によって主人公の運命が大きく変化するところも本作の見どころの1つになっています。基本的には意中の攻略キャラクターの好感度を上げていけば良いのですが、物語の真相を知るためには革命・中立・レジスタンスと様々な立場に身を置く必要があります。攻略キャラクターもルートも多いため難しそうに思われる方もいるかもしれませんが、選択肢の成否は成功の場合は薔薇が咲き失敗の場合はセリフ窓がひび割れてすぐ分かるようになっており、スキップ機能やクイックセーブ・ロード機能も備わっていて、ストレスなく周回プレイできる環境になっています。

舞台が戦争真っ只中ということもあり、甘さは控え目で終始シリアスな雰囲気になっています。しかしながら、攻略キャラクターがそれぞれ自分の考えや信念を持ち、それぞれの方法で戦っているところには芯を感じ、非常に格好良いなと思います。主人公も、武器を持って前線で戦えるわけではありませんが、お荷物にならず裏方として自分にできる形で活躍しているところもとても好感が持てます。

攻略後の特典として、CGやEDを見たりBGMを聞くことができます。BGMも本作の壮大さやシリアスさにマッチした素晴らしいものなので必聴です。加えて、豪華声優陣のインタビューもあり、ファンには大変嬉しいものになっています。

前作「マイネリーベ〜優美なる記憶〜」もプレイ済ですが、そちらは学園もので学生生活中に意中の男性を攻略するというものであったので、本作は前作とは大きく異なったゲームになっています。戦争や革命、レジスタンス、兵器といったテーマや政治的な視点でものを見るのがお好きな方、シリアスかつ重厚なストーリーがお好きな方は、是非プレイしてみてください!